ダニのQ&A

ダニシラズシートについて教えてください。

ダニシラズシートは、旭硝子の先進技術が生み出したワラ畳用の防虫シートです。無臭で人体に安全な無機系薬剤のホウ素系化合物をブローアウトという方法で付着させた緻密なシートです。使用しているホウ素系化合物は通常の使用状態で薬効が10年以上長持ちします。ダニシラズシートは畳表と畳床の間に挿入する新しいタイプの防虫材で、薬剤の殺虫効果と緻密なメッシュのダブルストッパー構造になっています。ホウ素系化合物は、無機質の物質で、有機質と違って揮発分解しません。経口毒性は食塩並みで、洗眼の消毒剤としても使われている安全性の高いものです。このダニシラズシートは〝ダブルストッパー方式〟ということで、 一つはホウ素系化合物での殺ダニ。もう一つはメッシュの細かい不織布を使うことでダニそのものを畳床からは這い出せない、表面上から畳床の中には潜り込めない物理的シャットアウトが特徴です。

畳殺菌乾燥について教えてください。

畳殺菌乾燥機は、畳内部に生息するダニを殺すと同時に畳を乾燥させ畳本来の調湿機能回復をはかるものです。一昔前までは「大掃除」と言う家庭行事が残っていましたが、最近ではなかなか畳を上げてまで掃除をしなくなってきました。1年に1度でも畳を外に出して、乾燥させることが長持ちの秘訣なのです。大掃除をしなくなった事で畳の中のダニの数は減る機会が無くなり増える一方になっています。このダニを退治し、畳の持つ調湿機能を回復させるためにも乾燥が一番なのです。ダニは50度以上の温度中に約30分おけば死滅します。当店で表替または裏返しをされた方の40%以上の方がご希望されています。

ダニは何を食べていますか?

ダニの餌は、カビ類、昆虫の死骸、人体の体毛、フケ、食品の微細片などで人が生活している室内では餌に困る事はありません。カビの繁殖できる環境はダニも大好きです。カビの生えない環境作りがダニを押さえる事になるのです。コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニは人のフケ、アカなどを好み布団、枕、毛布、カーペットなどに発生します。ケナガコナダニは食品のクズ、特に乳製品を好むので乳幼児がいると爆発的に増えることがあります。また、畳のカビを餌にして大量発生し、へりが白くなるほど発生することもあります。ケナガコナダニやチリダニ類が増えるとこれを捕食するツメダニが増え人に害を与えます。イエダニはネズミや野鳥の巣に生息し、吸血しますが、二次的に人にも刺しますので、まず、ネズミ駆除から始めなければなりません。

畳のダニを捕るのに適した掃除機はありますか?

畳のダニを吸引するには、掃除機の吸込仕事率で、150W以上の能力が必要です。一昔前の100W以下の物では、ゴミと一緒に吸い込まれるダニは取れますが役不足です。200Wクラスの掃除機でも、生きたダニの吸引で70%の死亡率です。350Wクラスの物で94~99%の死亡率。現在市販されている500W程度のものでも、ダニの除去率、除塵率は変わりませんので350Wクラスで十分と考えます。また、コードレスタイプや排気循環タイプも多数販売されていますが、各メーカーとも吸込仕事率を公表していない機種が多く、極めて低い仕事率だと思われますので、従来からのACコード式の、紙パック式掃除機を選択するほうが無難です。

掃除機を使うと畳表面のダニはどの程度捕れますか?

畳の場合、最初の掃除で表面上の90%以上のダニが取れます。現在当店が新畳として出荷している畳の90%以上はワラの使っていない建材畳(化学畳)になります。基本的に建材畳床はダニの住みにくい環境を備えた畳といえます。この畳を掃除する場合は1日1回1畳あたり40秒程度で十分です。ワラを使っている畳に関しては、1回の清掃時間は短くても、1日に数回掃除機をかける方がダニは取れます。畳表面のダニが掃除機の振動でワラの中へ潜り、再び表面に出てくるまでに1~2時間かかるからです。ダニの被害がある場合は早急に殺菌乾燥をしたほうが良いと思いますが、掃除機だけでもダニの数を減らす事は可能です。最近の掃除機の集塵袋は非常に高性能で、ダニ虫体はもちろん、10ミクロンの糞や2~6ミクロンのカビの胞子も通過しない物が採用されています。アレルゲンの排気口からの放出率は0.0001%という数値です。(1ミクロンは1000分の1ミリ)

畳とジュウタン、ダニの数が多いのはどっち?

チリダニ数を1㎡当たりで調べると、ジュウタン表面で約250匹、ワラ床畳表面で約100匹、化学畳表面で約50匹、板床で約10匹、布団表面で約100匹という結果です。アレルギーの原因物質の死骸や糞などのアレルゲン量は、ワラ床表面で約100ナノグラム、化学畳表面で約50ナノグラム、ジュウタン表面で約500ナノグラム、板床で10ナノグラム、布団表面で約4000ナノグラム。ダニアレルギーがある方は畳に対策をすると同時に布団にも目を向けなければ駄目です。

ダニの糞アレルゲンを取り除くにはどうすればいいの?

最近の空気清浄機を使えばダニの糞アレルゲンをある程度取ることは可能です。タバコの煙(1ミクロン以下)も取り除けます。ダニの成虫の体長が300ミクロン程度ですので集塵するのは無理でも糞の大きさの10~40ミクロン、2~6ミクロンのカビの胞子など捕集は可能です。空気中に浮遊するダニの糞は空気清浄機にたより、下にあるダニ生体や糞アレルゲンは掃除機で取り除いてください。掃除機を使う時は排気でダニアレルゲンが舞い上がりますので窓を開けて換気したほうが排出できます。

畳などはそのまま利用してダニやカビを少なくする事は出来ますか?

家を触らずそのままで、ダニやカビの発生を少なくさせる事はある程度できます。エアコン、除湿機、掃除機などを上手に使う事で可能ですが、ダニ、カビともにゼロにするのは不可能です。冬は全室15度以上になるようにエアコンを使って暖房する。湿度は45%~50%に保つ。夏は、湿度を55から60%に保つとダニもカビもある程度抑えられます。
除湿機の中には除菌イオンにより、部屋に浮遊しているカビ菌を取り囲み不活化し、また、フィルターによって花粉やダニの粉塵、アレルゲンも取り除く機能を備えた物もあります。当店の上敷き倉庫で使用しています。

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